私は令和8年度の中小企業診断士1次試験にて、独学で4科目に合格しました。
完全独学で4科目合格した私が、「独学で合格できるか」を解説いたします。
この記事は、こんな方向けに書いています。
- 中小企業診断士1次試験を独学で勉強しようか迷っている方
- 独学で合格できるか知りたい方
- 実際に独学で合格した人の体験談を知りたい方
- 予備校や通信講座を使うか迷っている方
私自身、勉強を始めたときは「本当に独学でいけるんか?」と不安になることもありました。
実際に勉強してみると、独学ならではの大変さもありましたが、4科目に合格することができました。
本記事では、完全独学で4科目に合格した私の実体験をもとに、独学で合格を目指すメリット・デメリットや、独学に向いている人・向いていない人を解説します。
この記事が皆さんにとって、お役に立てれば幸いです。
結論:中小企業診断士1次試験は独学でも合格できる

もちろん、中小企業診断士1次試験は独学でも合格を目指せます。
私自身は、2026年度は4科目に絞って受験しました。
そして実際に、完全独学にて5か月という勉強期間で狙った4科目に合格することができています。

もちろん、完全独学での合格は簡単ではありません。
実際、私も5か月では4科目が限界だと思ったため、全科目は目指せていません。
診断士試験は2次試験もあるため、未受験の私にとっては未知の世界です。
ただ、1次試験に関しては実際に4科目合格して、「独学でも十分に狙える」というのが私の実感です。
この記事では、そんな私の実体験をもとに、独学で勉強するメリット・デメリットや、実際に大変だったこと、独学で合格するために必要だと感じたことを紹介します。
私が独学を選んだ理由
私が独学を選択した理由は2点あります。
- とにかくお金がなかった
- 「独学でイケる!」と思った
とにかくお金がなかった
私は社会人になってからというもの、お金に余裕があったことが一度もありません。
私の資産区分は9割がiDecoであり、残り1割が現金預金です。
総額200万円ほどの資産しかなく、とにかく現金がありません。
月々に使えるお金もなく、特に勉強を決意した2026年2月ごろは、「4月に預金がショートする」ことが確定していた時期でした。
実際、銀行ローンを4月に借りております…。

資格勉強をする理由は、資格手当をもらうこと+お金を使わずに休日を過ごすためだったので、あまりお金をかけることができない状況でした。
父親にいろんな理由をつけて、テキスト代を支払ってもらう有様です。
中小企業診断士試験界隈では全く参考にならない動機で申し訳ございません。
「独学でイケる」と思った
書店にて、診断士試験用のテキストや過去問をパラパラっと読みました。
圧倒的なボリュームに驚きつつも、内容に関しては
「全然理解できひんわ!」
とはならないんだろうなと思いました。
(この後、経営情報システムで地獄を見ます。)
私にとって、「宅建」を独学で合格したのは大きな経験になっています。
「宅建」よりも内容が難しければ、足踏みしたと思います。
しかしテキストや過去問を見ると、宅建と同じくらいの難しさでボリュームが多いという印象でした。
資格の中でも、宅建は私にとって独学で合格できるかを判断する物差しになる、とても良い資格であると改めて感じます。

独学で合格するために必要だと感じたこと
実際に、独学で合格してわかったことがあります。
独学って、大変だな。
と。
大変そうな気はしていた
実は簿記2級やITパスポートでは、「あ、大変だな」の感覚はありませんでした。
過去問の傾向がはっきりしていて、過去問演習以上のことは不要だと思ったからです。
一方で、中小企業診断士の1次試験は一筋縄ではいかないんだろうなという気がしていました。
その範囲の広さから、出題方法は多岐にわたるんだろうなと思ったからです。
独学で必要と感じた5つのこと
苦労しながらも、なんとか目標の4科目に合格して、「あ、独学ではこれ必要だったわ」と感じたことが5点あります。
- 勉強計画の作成
- モチベーション維持
- 具体的にどういうこと?を調べまくる
- 資格試験受験の経験(or模試)
- これまでの資格勉強
①勉強計画の作成
2026年度は4科目の合格を目指して、勉強を進めていました。
2月から開始しましたが、当初は
1カ月に1科目進められたらいいかな~
くらいのイメージで勉強をしていました。
簿記2級に合格したばかりだったため、【財務・会計】から手を付け始めました。
結構余裕じゃん!(標準語も板についてきた)
なんて、思っていたら、【経営情報システム】で目が点に。

あ、これは勉強計画を緻密に立てなきゃな….。
となったわけです。
私自身、計画を立てることがとても苦手です。
人生計画もめちゃくちゃな当方ですので、ガントチャート等では難しいと判断し、簡単にエクセルで作成しました。


計画を立てることで、気持ち的にも焦らずに勉強を進めることができました。
後述のモチベーション維持にもつながっていると感じました。
どの科目を、どの教材で、どこまで行うかは、ある程度自分の感覚で決めました。今回は、結果的にうまくいったようです。
②モチベーション維持
独学者にとって、モチベーション維持は最も大きな課題になる部分かと思います。
実際、私も2度ほど
今年はもうええかな、、
となりました。
【経営情報システム】が立ちはだかったからです。
資格勉強を独学で進める際、モチベーション維持が難しいのは、
・辞めても誰も何も言わない
・孤独である
などの理由があるかなと思います。
実際、勉強を辞めてしまっても自分自身も含めて誰も困りません。
また、通信・通学と違って課題の提出期限などもありません。
すべて自分がルールのため、その自分が「適当でいいよ」と言えばそれがルールになります。
そして、何より「孤独」な戦いです。誰にも知られず、孤軍奮闘しなければいけません。共にがんばる仲間が見えにくいです。
私自身は、上記の不安点をいろいろな方法を試して解決していました。
✓ いろいろ試しました!
- SNSで繋がりを持つ(見る専やけど)
- 名刺に「中小企業診断士」と記載できる未来を想像する
- 職場の人に言う
- 将来の収入予測に資格手当支給分を盛り込む
特に、「SNSで繋がりを持つ(見る専やけど)」は、私自身にとって最もモチベーションを保つのに役立ったと思います。

同じ目標に向かって進む仲間とつながりがあるというのは、非常に心の支えになりました。
③具体的にどういうこと?を調べまくる
独学の場合、「気軽に誰かに聞けない」という大きな問題があります。
テキストには抽象的な表現が多く、理解に苦労しました。
実務では結局どういう場面?
など、自分で調べて抽象⇔具体の行き来を繰り返し、理解を深めるようにしました。
前述のとおり、過去問のみの演習で試験対策すると本番で、「え?こんな問われ方聞いてない」となるだろうなと感じていました。
そもそも本質的な理解が必要だと感じていましたので、各論点において抽象的、具体的の両方の理解を進めるようにしました。
その際に利用したのは、ChatGPTをはじめとするAIです。
私はチャッピーを多用していました。


AIも間違った回答をすることがあります。
この回答、間違ってないよな?
と、疑いながら確認すると、より一層理解が深まると思います。
④資格試験の経験(または模試)
診断士試験も一つの資格試験です。
私も何度か資格試験を受けてますが、以下のような経験をしています。
✓ 資格試験のあるある言いたい
- なぜか時間が足りない
- なぜか理解していたはずの論点が分からなくなる
- なぜか初見の問題ばかりな気がする
このような経験があると、勉強を進めるにあたって
「こういう方向から問われるかもしれない」
「本番を見据えて、過去問演習は10分短縮で」
「自分の言葉で説明できるまでに理解を深めよう」
と、工夫することができます。
中小企業診断士の試験でも同様の場面があるかもしれません。
実際、【経営法務】は初見の問題も多かったですが、
ま、他で点数取れてるやろうからOK!
と焦ることなく、頻出問題を確実に取ることができています。

⑤これまでの資格勉強
これまでに私は宅建、ITパスポート、簿記2級を取得しています。
その流れで中小企業診断士を受験しようとなったわけですが、これがなければおそらく5か月で4科目合格はできなかったと思います。

【財務・会計】や【経営法務】に関しては、時間を掛けても独学でどこまで詰められただろうか、と思うほど既得の資格勉強が役に立ちました。
上記のように、独学では、勉強そのものはもちろん、勉強を続けるための工夫も必要だと感じました。
独学のメリットとデメリット

ここまで、独学で合格するために必要だと感じたことを紹介しました。
勉強計画を立てたり、モチベーションを維持したり、分からないことを自分で調べたり。独学では、勉強そのもの以外にも、いろいろな工夫が必要でした。
それでも、実際に独学で勉強してみると、
独学でよかった!!
と感じることもあります。
ここからは、私が実際に感じた独学のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
独学のメリットは主に3点あると思います。
- 費用が抑えられる
- 教材を自分で選べる
- 試験結果に納得しやすい
①費用が抑えられる
私の場合、このメリットが一番大きかったと思います。
とにかくお金がないため、通信講座等を選択肢に入れることができませんでした。
私はスピードテキストを利用していました。
私の父親が、
TAC出版の教材なら、アカウント持ってるから注文してあげるで。お金は払ってね。
という、ワンチャン支払いを忘れても許される状況下の提案をしてくれたため、これに甘えていました。
TAC出版で購入すると定価より安く購入可能みたいです。
「最短合格セット」を父親におねだりし、非常に負担少なくテキストをゲットできました。
【2026年度版】中小企業診断士 最短合格セット[経済学・経済政策] | 資格本のTAC出版書籍通販サイト TAC出版オンラインストア
通信講座等を利用すると、数十万円掛かるものもあります。
私の場合、独学だとほぼテキスト代(+YouTubeとAI)だけで済みますので費用を大きく抑えることができました。
②教材を自分で選べる
私にとっては、お金の問題が死活問題だったため、ほぼそれがメリットでした。
実は、昨今は数万円で受講できる講座もあります。ほぼテキスト代と同じかもしれません。
一方で、そのような場合、テキストが紙媒体ではなかったり、そもそも教材を自分で選べなかったりと、自分に合っていないもので勉強しなければいけないかもしれません。
自分で書店にてテキスト内容を確認、選択できることは大きなメリットになると思います。
③試験結果に納得しやすい
独学の場合、誰かに合格を導いてもらうわけではありません。
すべて自分で計画し、勉強を進めます。
その結果としての、試験の合否が出るため、誰かのせいにするこができません。
一方で、通信講座等を利用するとカリキュラムをその会社に委ねることになります。
不本意な結果に終わった場合、
高いお金を払ったのに…
予想問題が外れたやないか….。
と、モヤモヤが残るかもしれません。
(こう思うのは私だけかもしれない。貯金がないと精神も貧乏になるからね…。)
そのため、試験結果を誰かのせいにするのではなく、「自分の判断の結果」として受け止めやすいことも、独学のメリットだと感じました。
上記のようなメリットもある一方で、デメリットももちろんあると思います。
デメリット
独学のデメリットも主に3点あると思います。
- 学習計画を自分で組まないといけない
- 孤独である
- 最新情報の取得が難しい
①学習計画を自分で組まないといけない
計7科目にわたる学習計画を自分で組まないといけません。
特に、【財務・会計】、【経済学・経済政策】【経営法務】の民法などは初見では非常にとっつきにくい科目かと思います。
私の場合は、他の資格にて前提知識があったため、そこまで苦労しませんでしたが、それがなかったらと考えると…。
どのような勉強計画を立てていたか、想像もつきません。
自分の現在地と試験日を考慮して、自分なりのカリキュラムを組むのはとても難しいと思います。
まだ見ぬ【経済学・経済政策】にビクビクしています。
②孤独である
「独学で合格するために必要だと感じたこと」でも述べましたが、孤独です。
いつでも歩みを止めることができる険しい散歩を続けなればいけません。
SNSなどで、勉強仲間とつながることはできますが、勉強を進めるのは自分ひとりです。
私の場合、特に試験まで2カ月あたりの、直前でもなければ実力も微妙についていないタイミングは一番しんどかったです。
③最新情報の取得が難しい
【経営情報システム】や【中小企業経営・中小企業政策】など、最新のトレンドや施策が問題として出題される科目があります。
そもそもその界隈で活躍していないと、どこから情報を拾ってくればよいのか分かりません。
実際、私自身も【経営情報システム】を2026年に受験しましたが、最新情報を微塵も確認せずに受験しています。
たまたま他の分野で得点できていたので合格していますが、1問4点と考えると最新トレンドの問題は疎かにできないと感じます。
予備校や通信の場合は、そのあたりを把握していると思うので、情報は入手しやすいのではないでしょうか。
独学の限界を感じる部分でもあります。
正直お金に余裕があれば、通信講座の一部を頼っていたと思います。
それほどに、試験範囲は広く深い部分まで問われると感じています。
独学に向いている人・向いていない人

「独学って、結局お金がない人向けなん?」
と思われるかもしれません。
もちろん、そんなことはありません。
独学には向き・不向きもあると思います。
ここからは、実際に5か月間独学で勉強した私が、どんな人なら独学でやっていけそうかを考えてみます。
向いている人
独学に向いている人はこんな方だと思います。
✓こんな人は向いている
- 費用を抑えたい人
- 自分で勉強計画を立てられる人
- これまでに独学での資格勉強の経験がある人
- これまでの経験が試験内容に活かせそうな人
- 自分で調べて理解するのが得意な人
「費用を抑えられる」というメリットはとても大きいです。
もし途中で挫折することがあったり、方向転換して予備校に通うなどしても、大きな損失にはなりません。
一方で、予備校や通信講座は相対的に費用が高くなりがちのため、方向転換の際に埋没コストが大きくなると感じます。
また、これまでの経験に大きく左右されるなと強く感じました。
IT業界や法曹関係で働いていらっしゃる方、大学の専攻が経済学だった方など、活かせる知識や経験がある方は、独学向きかもしれません。
向いていない人
一方で、独学に向いていない人はこんな方かなと思います。
✓こんな人は向いていないかも
- パッと見で合格のイメージが湧かない
- 独学で資格試験に挑戦した経験がない方
- 試験内容に活かせそうな知識や経験が少ないと感じる人
- 誰かに進捗を管理してもらいたい
特に「パッと見で合格のイメージが湧かない」という感覚が重要だと思っています。
中小企業診断士の受験生は社会人の方が多く、いろいろなご経験をされているかと思います。
その経験と試験内容を照らし合わせて、
あ、一人じゃ無理そう
という感覚は、直感的ですが私的にはおおよそ正しいのではと思うのです。
私自身も、これまでいくつかの資格試験の勉強をしてきました。
独学で「行政書士」の勉強もしたことがありますが、全く合格のイメージが沸かず、あきらめてしまった過去があります。
おそらく今から「行政書士」の資格を取ろうと思ったら、予備校や通信教育を受けると思います。
とはいえ、やってみなきゃ分からん
ただし、これは「合格のイメージが湧かない人は、独学をやめたほうがいい」という意味ではありません。
私自身も、最初からすべての科目に自信があったわけではありません。(情シス…….。)
「今の自分に独学で進められそうか」を考えるための、一つの目安として捉えていただければと思います。
とりあえずやってみる精神
とりあえず独学でやってみるという選択もありだと思います。
スムーズに理解が進むのであれば、そのまま独学を続ければいい。
反対に、どうしても理解が進まないのであれば、予備校や通信講座を頼ればいいのではないでしょうか。
どちらにしても、ゴールは合格です。
そのための方法は、勉強を進めながら都度修正していけばいいのです。
まとめ

本記事では、中小企業診断士1次試験は独学で合格できるのか、実際に5か月間完全独学で4科目に合格した私の経験をもとに解説しました。
独学を選んだ理由は、主に
- 費用の問題
- 「独学でイケる!」という感覚
実際に勉強してみると、勉強計画の作成やモチベーションの維持、分からないことの解決など、勉強以外にも自分で考えなければならないことが多くありました。
一方で、費用を抑えられることや、教材を自分で選べること、試験結果を自分の判断として受け止めやすいことは、独学のメリットだと感じました。
独学に向いているかどうかは、これまでの資格勉強の経験や前提知識、勉強を継続できる環境などによっても変わると思います。
ただし、独学に向いていないからといって、独学で合格できないわけではありません。
まずは独学で勉強してみて、スムーズに理解が進むのであれば、そのまま続ければいい。
反対に、どうしても理解が進まないのであれば、予備校や通信講座を頼ればいいと思います。
どの方法を選んでも、ゴールは合格です。
自分に合った勉強方法を探しながら、合格を目指していきましょう。
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